読書地獄あるいは積本の栄え

ただの読書感想文

2024-01-01から1年間の記事一覧

骨の軋みを感じて

村田沙耶香さんの「しろいろの街の、その骨の体温の」を読みました。 しろいろの街の、その骨の体温の 作者:村田沙耶香 朝日新聞出版 Amazon ニュータウンとして発展していく街に住む1人の女の子が少女になるまでの物語。 この小説、久しぶりに読んでいて苦…

鬼に魅入られて

江戸川乱歩の「孤島の鬼」を読みました。 画像を試しに添付してみたけど上手くいけてるかな…それに、表紙絵の著作権(?)とか大丈夫だろうか。 (→不安だったのでAmazonのを貼ります) 次回はAmazonのを添付しようかしらん…… 等々と前置きをここまでにしておい…

球体関節は性癖

初めに言っておくと、性的な表現があるので注意していただきたいです。 澁澤龍彦さんの「少女コレクション序説」を読みました。 少女コレクション序説 (中公文庫) 作者:澁澤龍彦 中央公論新社 Amazon 本の冒頭でも澁澤さん自身が言うように「少女コレクショ…

懐中電灯恐怖症

初めてのヨコミゾです。 そう、「八つ墓村」(横溝正史/角川文庫)を読みました。 金田一耕助ファイル1 八つ墓村<金田一耕助ファイル> (角川文庫) 作者:横溝 正史 KADOKAWA Amazon 初横溝なので当然金田一耕助もお初なのです… テレビでも昔、犬神家の一族を…

人生のハッピーエンド

「無花果とムーン」(桜庭一樹/角川文庫)を読みました。 無花果とムーン (角川文庫) 作者:桜庭 一樹 KADOKAWA/角川書店 Amazon 血の繋がらない兄が亡くなってしまった"拾われっ子"の月夜の一夏のお話。 この物語の主人公の月夜は父、長兄、次兄がいるところに…

そんなにいい親友はなかなかいない

少し前に罪と罰(ドストエフスキー/江川訳,岩波書店)を再読しました。 罪と罰 上 (岩波文庫 赤 613-5) 作者:ドストエフスキー,F.M. 岩波書店 Amazon 再読と言っても前回読んだのは新潮社から出てる工藤さん訳で、今回読んだのは岩波書店から出てる江川さん訳…

消化不良の消化

日常的に本をたくさん読んで自分の中で咀嚼する。 そんな日々を送ってきたものの、活字にすることで新しく発見したり、より注意深く読むことに繋がるかなっておもって少しずつ読書感想文を書いてみようかななど。 まずは自己紹介として自分の好きな作家につ…